頭皮を理解して薄毛を克服:髪の健康について考える
皮膚と毛髪の違う所は、皮膚は無限に細胞分裂を繰り返すのに対して、毛母細胞は一定の時期がくると分裂するのをやめて、毛根全体が角質化して、毛乳頭からはなれて脱けおちてしまうということです。
▶スポンサーリンクしかし毛乳頭が生きているかぎり、同じ毛穴からしばらくするとまた毛が生えてきます。健康な髪は5~7年の成長期のあと、3ヵ月くらいの休止期をへて退化期(2~3週間)に入ります。これが毛髪のサイクルといわれるものです。
このサイクルが乱れてまともな成長期を経ることなく休止、退化してしまう(こうなると細く、短いポヤポヤの毛髪になる)のが薄毛です。
男性の場合はこのサイクルの乱れは男性ホルモンに関係があるとされています。
では最近増えたといわれる女性の場合はどうでしょう。
何か他の原因が毛乳頭の活性を弱めていることになります。
その原因はいろいろ考えられますが、
- ◎皮脂を奪いすぎる合成界面活 性剤の入ったシャンプー剤の使用
- ◎ダイエットなどによる栄養不足や偏り
- ◎ヘアカラー、パーマなどによる毛乳頭へのダメージ
- ◎ストレス
などが代表的なものです。
▶スポンサーリンク薄毛が気になりだした人は、まず毎日のシャンプー剤選びやシャンプー法を見直してみる必要があります。
何度もダイエットとリバウンドを繰り返しているという人は、栄養の摂り方に十分注意してください。
あなたは髪のライフサイクルを中断させていませんか。
毛髪の成長を支配しているのは毛根の下の毛乳頭です。
毛乳頭にダメージを与える食生活、洗髪習慣が薄毛の原因です。髪は発生学的に見ると皮膚、それも表皮の一種だということは耳にしたことがあると思います。
元は一緒なのですから皮膚と髪にはいろいろな共通点があります。
まず主成分は髪も皮膚もケラチンというタンパク質です。
ただし、毛髪は表皮のケラチンよりも硬く、ハードケラチンとよばれています。
この硬さは毛髪のケラチンがシスチンというアミノ酸を多量に含んでいることによります。
毛髪のケラチンが硬いといっても、かなりの量(重量の約10パーセント)の水を含んでいます。
この水分が髪の毛に柔軟性を与えているのです。
この点でも毛髪は皮膚のケラチンと似ています。
皮膚細胞は分裂を繰り返しながら上へ上へと押し上げられ、角化つまりケラチンを細胞内にためこんで死んでいきますが、毛髪が伸びるのもこれとよく似たメカニズムです。
毛髪は図のように皮膚の中に4~5ミリメートルぐらい埋まっています。この埋まっている部分を毛根といいます。
毛根は表皮と真皮に包みこまれています。これが毛包です。毛根の先のところはふくらんでいて、血管や神経もきています。この組織は毛乳頭と呼ばれています。
毛乳頭の真上には毛母細胞という細胞があり、この細胞がいわば毛髪の源です。
毛母細胞は分裂を繰り返すとともに上へ上へと押しあげられ、角化していきます。
このとき近くのメラノサイトからメラニン色素を受け取って黒くなりますが、この点も皮膚とよく似ています。